皆さんが大変な時期に旅行紹介の記事は不謹慎と言う意見もある事は承知していますが、こんな時だからこそ楽しい情報が欲しいと言う声も頂きましたので、旅行した際の紀行記事を投稿させて頂きます。
成田空港へ
その日は正直朝からそわそわしていました。
仕事を終えると一目散に家に帰宅、服を着替えて準備していた荷物を手にすると成田空港へと向かいました。
目指すは成田空港の第1ターミナル、ターキッシュエアラインの成田発イスタンブール行きの飛行機です。
スターアライアンス
今回は貯まっていたANAのマイルを使ってターキッシュエアラインズの航空券を獲得しました。
ANAとターキッシュエアラインズは共に同じアライアンス(航空連合)である「スターアライアンス」に加盟しています。
スターアライアンスの加盟航空会社間ではマイルを相互に利用する事ができます。
今回はANAのマイル55,000マイルを成田一イスタンブール間の提携航空会社特典航空券(往復)に交換する事ができました。
一緒に行く相方と2人併せて110,000マイルでの特典利用です。
ターキッシュエアラインズ
飛行機は成田空港を21時25分に出発する便と言う事で、余り空港でゆっくりする時間も無く直ぐに搭乗時間となりました。
無事に飛行機に搭乗して離陸、一路イスタンブールへ…とここまでは良かったのですが…。
前日まで仕事で無理を重ねたのが祟ったのか、離陸してしばらくすると急に身体が重くなり、吐き気まで出てきました。
その結果到着までの殆どの時間をトイレと通路脇で過ごすと言う最悪のスタートを切ってしまいました。
ただ、そんな感じでわかりやすくフラフラになった面倒な乗客を、それこそ親身になって介抱してくれたのが、ほかならぬターキッシュ エアラインズのCAさん達でした。
皆さん業務で忙しい筈なのに、入れ替わり立ち替わりやって来ては熱を測ってくれたり、首を温めてくれたり、更には休める場所を用意してくれたりと気配りをして頂きました。
本当に申し訳なく、でも有り難かったです。
ありがとうございました。
※帰国してからターキッシュ・エアラインズ宛に御礼のメールを送った所、直ぐにとても丁寧なお返事を頂きました。
こうした対応も含めてターキッシュ・エアラインズは贔屓目無しに素晴らしい運営をされている航空会社なのだと改めて感じました。
空港到着
さてフラフラの乗客1名を乗せたターキッシュエアラインズの飛行機は、無事イスタンブールのアタクルチュ空港に到着です。
そのまま早朝の空港でしばらく身体を休めてから、鉄道に乗ってイスタンブールのオトガル駅を目指します。
※2019年10月にイスタンブール国際空港がグランドオープンを果たし、国際線は順次こちらの新空港へと移行しております。
2020年2月現在ではイスタンブール国際空港には地下鉄が開通しておらず、市内への移動はバスかタクシーが基本となっています。
トルコリラへの両替
イスタンブールの空港到着後、何はともあれ、まずは現地通貨(トルコリラ)への両替が必要です。
空港内には目立つ所に複数の両替商の店舗があるので、そこで日本円をトルコリラに換える事ができます。
早朝に到着する便でしたが両替商は営業されていて、問題なくトルコリラに両替する事ができました。
もっともイスタンブールの市街地には両替商が多く、空港より為替レートの良い店が多いので空港での両替は最小限にするのが得策と言えます。
為替レート
2017年の10月辺りからトルコリラの下落が起きた結果、トルコリラは日本円やドルに対してかなり安くなっています。
為替レートは1トルコリラ=約18.5円でした。
2015年初頭には1トルコリラが50円くらいだったので、随分と通貨が安くなっている事を 実感します。
※2020年2月現在では1トルコリラ=18.0~18.5円くらいです。
イスタンブールカード
鉄道に乗る前に、駅の自動販売機で交通系のプリペイドカード「イスタンブールカード」を購入します。
鉄道には 1回毎の料金を払って乗る事もできるのですが、地下鉄や路面電車など市内のさまざまな交通機関に使え、チャージした金額から勝手に料金が引かれるイスタンブールカードの方が断然便利です。
イスタンブールカードを使うと料金も割り引きされます。
カード自体のデザインもとても良く、旅行の記念にもなるので街歩きをするのであれば、入手する事をお薦めします。
主要駅にはイスタンブールカードの自動販売機が置いてあります。
バスでエディルネへ向かう
電車はオトガル駅に到着しました。
オトガルは長距離バスの大型ターミナルとなっています。
オトガル駅を取り囲むようにバス会社各社の店舗がずらりと並んでいます。
この日これから向かうのは、ギリシャやブルガリアとの国境近くにある古都エディルネです。
エディルネ方面行きのバスの店舗を探し、カウンターでチケットを購入します。
メトロ社のバス会社のカウンターに行くと、スタッフがちゃんとバスの前まで案内してくれました。
その後、エディルネまでの車中は眠り込んでいて殆ど覚えていません。
何せふらふらだったもので…。起きたらエディルネ郊外のバスセンターに着いていたと言う感じです。
エディルネ郊外で今度は市街地行きのバスに乗り込みます。
市街地行きのバスに20分程揺られてエディルネの旧市街に到着しました。
古都エディルネ
エディルネはトルコ最西部の歴史ある街です。
ギリシャまでは5km、ブルガリアまでは10kmと言う国境近くに位置しています。
イスタンブールからは車で2時間半ほどの距離にあります。
1453年に首都がイスタンブール(当時はコンスタンチノーブル)に遷るまではオスマン帝国の帝都として栄えた旧都でもあります。
18世紀頃には世界の七大都市の1つにも数えられたほどの都市でもあるので、やはり一度は見ておきたい場所と言えます。
体調が万全だったらエディルネからそのままブルガリア国境を越える事も考えていたのですが、さすがに断念し、ゆっくり古都を観て回る事にしました。
セリミエ・モスク
バスを降りてまず向かったのはセリミエ・モスク(Selimiye Mosque)です。
セリミエ・モスクはオスマン帝国時代に皇帝セリム2世の命を受けて1568年から1574年に掛けて建設されたモスク(礼拝堂)です。
イスタンブールのブルーモスクなども手掛けた建築家ミマール・スィナン氏が建築を手掛けています。
セリミエ・モスクはミマール・シナン氏が建てた建築物の中でも最高傑作と言われ「セリミエ・モスクと複合 施設群」として世界遺産にも登録されています。
巨大なドーム屋根と屋根を囲む様な4本の塔が象徴的です。
建物の中に入るとドーム天井の美しい装飾に思わず息を飲みます。
それまでフラついていた事も忘れてしばしその美しさに見惚れてしまいました。
イスタンブールへ
無事セリミエ・モスクを見る事ができた後は市内をしばし散策します。
エディルネには大きなバザールもあり土産品を探すのにも事欠きませんが、ここでは大きな買い物はせずにイスタンブールへと向かう事にしました。
旧市街へ
エディルネでセリミエ・モスクを目に焼き付けた後、再び長距離バスに乗ってバスセンターのあるオトガルまで戻ってきました。
オトガル駅からは地下鉄と路面電車とを乗り継ぎ、いよいよイスタンブールの旧市街へと向かいます。
路面電車に揺られて旧市街の歴史地区の中心スルタン・アフメット地区を目指します。
ホテルの選択について
イスタンブールの観光の中心地と言えるのがスルタン・アフメット地区とガラタ橋周辺のエリアです。
遺跡も大きなバザールもこのエリアに集中しているので、この辺りに拠点を構えた方が断然散策がしやすくなります。
但しこれら旧市街のエリアでは歴史地区として開発が制限されているので、新たに大きなホテルの様な建物を建てる事が困難です。
その為旧市街には国際的ブランドの高級ホテル、大型ホテルなどは余りありません。
規模の大きなホテルは新市街やアタチュルク空港近くのエリアに集中しています。
旧市街には比較的中規模のホテルが多く、馴染みのあるホテルチェーンは少ないので宿選びには迷う所かも知れません。
それでもホテルの数が少ない訳では無く、粗悪な宿が多い訳でもありません。
旧市街の観光がメインであれば、スルタンアフメット駅やエノネミュ駅近辺で、旅行サイトのレビュー評価が高いホテルを選べばそれほど間違いはないと思います。
ホテルを探してうろうろ
今回旧市街の滞在先に選んだホテルはスルタンアフメット・ホテルです。
前述したスルタンアフメット駅から近いと言う立地の良さと、ホテルの写真の雰囲気、 レビューの評価の高さなどから決めました。
路面電車を降りた頃には辺りはかなり暗くなってきていました。
ホテルの近辺がかなり入り組んだ道になっていて中々ホテルの場所が分からずにいた所、道端にいた上品なおじさんが声を掛けてきて一緒にホテルを探してくれました。
警戒心半分だったのですが、おじさんのおかげで無事ホテルに到着、お礼を言って別れました。
スルタンアフメット・ホテル
スルタンアフメット・ホテルは有名な「ブルーモスク」の近くと聞いていたのですが、 実際ホテルに着いて見るとブルーモスクのほぼ真裏(!)と言うこれ以上ない程の立地でした。
正面玄関から振り向くと、ライトアップされて美しく輝くブルーモスクの後ろ姿が目に飛び込んできました。
ホテルは3階建てで部屋数が37室と言う中規模のホテルですが、外観も内装も美しく、とても雰囲気のある建物です。
フロントのおじさんも気さくで「何でも相談してね」と言うスタンスでした。
ホテルの部屋 2階奥の部屋に案内され入ると、広さも充分で窓も大きな部屋でした。
そして窓の外にはボスポラス海峡の景色が拡がっています。
素晴らしい景色でした。
スルタンアフメット・ホテルでは奥側の部屋が「ボスポラス・ビュー」で、反対側は 「ブルーモスク・ビュー」後の部屋は「シティ・ビュー」となっています。
ブルーモスク・ビューも本当に素敵ですが、個人的には可能であればボスポラス・ビューをお薦めします。
ボスポラス海峡の景色は本当に美しく、変化にも富んでいます。
但し他の部屋でも朝食時には美しい海の景色を見ながら食事をする事ができるので、夜までしっかり街を楽しんで、ホテルでは寝るだけと言う人は無理して海側にする事はありません。
スルタンアフメット広場へ
ホテルの部屋に荷物を置くと、さっそく食事を兼ねて付近の散策に出かける事にしました。
実はホテルの直ぐ前にはバザールがあり、レストランもある事も分かりました。
通りを抜けるとそこはもうスルタンアフメット広場です。
広場の片側にはブルーモスクがあり、広場を挟んで反対側にはアヤソフィアがライトアップされてどちらも美しく輝いています。
ロカンタ
通りにあったロカンタ(食堂)に入りました。
お店の入口にさまざまな料理が並べられているので、これとこれと言う感じに指差しして店員さんに伝えれば席に案内して料理を持って来てくれます。
観光地のレストランだからと味には余り期待せずに食べてみたら、どの料理も本当に美味しくてびっくりしました。
さすがは世界三大料理の1つに数えられるトルコ料理です。
トマトとナスの味付けが抜群で、日本の人にも合う味付けの料理だと思います。
観光地にしては料理もとても安く、大満足で店を後にしました。
部屋にて
ホテルの部屋に帰ると、さすがに1日の疲れがどっと出てきました。
シャワーを浴びて寝る事にします。
シャワールームはトイレと一体ですが広々としており、お湯もしっかり出ました。
汗を流してすっきりしてベットに横になると、もう直ぐにでも眠れそうです。
就寝。 明日は旧市街を散策です。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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